副院長の話~研修歯科医編2~
研修歯科医時代はとにかく忙しかったです。
一般歯科班、口腔外科班に分かれて、1年目は3か月ごとにローテーションします。
研修歯科医として口腔外科班での研修は印象的でした。
大きい病院ですからあちこちから紹介された患者さんがいらっしゃいます。
その中には口腔ガンもあり、初めてガンの手術に入らせてもらうのですが、歯を抜いたりするような手技はなくひたすらやわらかい組織からガンのところを切除するというもので(もちろん私は介助だけです)、歯医者でもこういうことをするんだな。。。と思っていました。
担当していた患者さんが亡くなるということも経験し、いろいろと考えさせられる時期でしたね。
他にはインプラントの手術なども立ち会いました。
私には(仲間のみんなにとっても)憧れのボスがいて、そのボスとその人の片腕のようなインプラントスペシャリストがいました。
あるとき病院の看護師さんで重役の方のインプラント治療があり、その方からのリクエストでベストチームで臨んでほしいというオーダーが入りました。
なんと、そこに私を助手で選んでもらえたんです。
これは嬉しかったですねー。やはり認められるのって嬉しいものですよね。
歯科班では最初はひたすら歯を削る練習です。模型があってそれを指示された通りの形態に仕上げて後日修正箇所などを指導してもらい改善していきます。
歯科は一つの学問ですが、その中にいろいろな分野が混じっていて総合的な知識が要求されます。
まさに今陸前高田で治療をしているとその当時の経験が活きていて、複雑な治療経過をたどる場合でも自分の到達点とそこまでの過程を見直すようにして、ちゃんと患者さんを治せているかを確認しています。
毎日忙しかったですが、仲間に恵まれて楽しく学び、夜はいっしょに飲みに行ったり、カラオケいったりと充実した日々でした。