知覚過敏の治療方法

こんにちは。副院長の重之です。だいぶ寒くなってきましたね!

季節的に冷たいものを飲む機会は減ってきましたが、これまで冷たいものを飲んだ時や歯磨きしたとき歯がしみるという経験はありませんか?

この歯がしみる症状を「知覚過敏」といいます。知覚過敏の原因は、歯肉がさがったり、歯根がけずれていたり、むし歯だったりと多岐にわたります。

これまで当院では、基本的に知覚過敏を抑える薬を塗る方法と歯が減ってしまった部位に物理的にブロックするためのCR充填処置を中心に治療にあたってきました。

これらの方法でも十分効果があり、症状緩和は果たせます。

しかし、薬の塗布というのは残念ながら長期にわたり効果が続くものではないのです。また、CR充填は歯を削る必要がでてきます。どちらも割と簡単な方法ではありますが、メリット、デメリットがあります。

今回当院では新たな手法で知覚過敏へ対応できるようになりました。

夏まで通っていた歯周病セミナーEPICで習得した技術で、歯肉が下がってしまったところに歯肉を増やす処置です。

こちらのメリットは増えた歯肉は10年以上変化が少ない、歯を削らないというメリットがあります。デメリットは手術が必要であり、保険外診療になります。

20代の女性でハミガキ時に歯ブラシがあたると歯がしみるという症状を訴えて来院しました。

術前写真。左上の犬歯の歯肉が少し下がっています。むかって右から二番目の歯です。

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はじめは薬を塗る方法で対応しましたが、症状は軽減しませんでした。

歯をけずる方法か手術かという選択肢を示したところ、ご本人はいろいろ悩んだ結果手術を選択しました。

まだ若いということもあり、むし歯でもない歯を削ることに抵抗感があったようです。一方で手術は身体(歯肉)にメスを入れることになるので当然スムーズな受け入れは難しいです。

しかし、長期にわたって症状が落ち着く可能性があることや歯肉の手術なので歯と違って再生するというポイントで手術に踏み切りました。

手術時間は約1時間。

手術後約一か月の状態。同じく右から2番目の歯ですね。下がっていた歯肉の高さが増えて、厚みも増しました。

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肝心のハミガキ時のしみる症状はというと。。。

 

 

 

なくなったそうです!!よかった!!

ご本人に「手術大変だったでしょ?」など感想をきいてみると「翌日には仕事もできたし、そこまででした。」とありがたいお言葉。

どうしても手術ですから、スムーズに受け入れることは難しいとおもいます。しかし、今回のように良好な結果を得ることが可能で成功率も高いですので、知覚過敏の治療に有効だと考えています。

この手術は他の処置にも応用がきくので最近ではちょくちょく説明して、手術でもやってみたいという方に対して実践しています。

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