日本口腔顔面痛学会の認定医取得!

こんにちは。副院長の重之です。

わたしは月に1,2回東北大学の口腔外科へ研修にいっております。

そこでは外科治療(抜歯、インプラントなど)の研修というよりは顎関節症や口腔顔面痛の
患者さんの診査、診断の研修をしています。

今回私はその研修を通して、日本口腔顔面痛学会の認定医を取得することができました!!

口腔顔面痛とは聞きなれない言葉かもしれませんね。

ホームページのトップページに紹介してありますが、口腔顔面痛とはその名の通りで
口や顔、頭に見られる痛みのことです。むし歯の痛みもその範疇です。

 

我々歯科医師のところへ来る患者さんの多くは痛みを

自覚してこられる方が大半です。

しかし、その痛みの原因となる病態が確認できなかったら??

患者さんが痛いといっている歯を削るのか??

それでも治らなかったら抜歯してしまうのか??

このように痛みの診断がしっかりできないと不幸な道をたどる患者さんが世の中にはいます。
ボタンのかけ間違えのような状態です。一番上のボタンをかけ間違えたら一番下のボタンはあまります。
あれ?ってなったときには時すでに遅しです。

そういう不幸な道をたどらせないよう我々歯科医師はちゃんと診断して治療をしないといけません。

歯や歯肉に痛みを起こす診断が難しい病気が存在します。

このような病気は歯科では治せない病気も含まれているため適切な病院へ紹介して治療していただくこともあります。

以下に診断の実績をいくつか掲載します。

①眼の周り、頭、顔が夜になると激痛を起こす。上顎の歯肉も痛い。
脳外科へ行ったが、頭痛は改善されなかった。
歯肉も痛いから当院へ来ました。主症状が頭痛だったので、
歯科の病気ではないと考え、痛みの問診をしたところ
「群発頭痛」が疑われたため神経内科のある病院へ紹介しました。
そこで処方されたお薬を使用して、頭痛や歯肉の痛みなど
改善されたようでした。

②舌がひりひりする。
患者さんは舌がいつなんどきもひりひりして痛いと言っていますが、食事中は痛くないと言っていました。
典型的な「舌痛症」だったので、悪い病気ではないことと日常生活であまり口の中に気を向けないなど
指導して、含漱剤を処方したところ症状は軽くなりました。完治は難しいこともあるため症状軽減を第一にしています。

③歯肉に一瞬のびりっとした強い痛みが生じる。
食事中や顔を洗っているときなどに急にびりっとした激痛が歯肉に生じて、食事を中断してしまう。
しばらく待つと痛くなくなるので再び食事を再開する。
一日に数回痛みを自覚するのでつらいということでした。歯肉が痛いから歯周病かと考えてしまうかもしれませんが、
まったく別のもので「三叉神経痛」でした。薬を処方して痛みは改善されました。

と特殊なケースですが、まったくいないわけではないのでこういうときにちゃんと痛みについて問診し、
診断していく認定医というわけです。

特殊なケースは実は知っていれば、あの病気かもしれないとなるのですが、実は一番難しいのは歯の痛みです。

例えばですが。。。
いくらいろいろな検査をしても痛みが再現できない。けど患者さんは歯が痛いといってくる。。。困った。
そういうときに当院ではCTを撮影してより詳しく歯を検査していきます。

その後疑わしい歯に対してマイクロスコープを使用して、徹底的に歯の中に痛みの原因がないかを探ります。

こうしてなにかを見つけてはじめて歯の痛みに向き合えることもあります。
歯医者の痛みの診断って結構大変なんです。。。が、基本的な痛みの診断をおろそかにしないように心がけています。

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