むし歯
日本人の二大歯科疾患の一つです。ある程度進行すると自然治癒の見込めない歯が溶ける病気です。
むし歯の大きさにより白い樹脂製(コンポジットレジン(写真参照))でむし歯を埋めたり型取りをして一週間後に銀歯(写真参照)を詰めたりする治療方法です。
むし歯の進行が深い場合は歯の神経を取る治療をおこないます。神経をとった後は神経をとった空間に代わりの材料を充填します。その後、土台をつくり型取りし銀歯をつくっていきます。前歯の場合は金属製のフレームに白いレジンをつめた歯がはいるので見た目には白い歯がはいります。
マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を用いた精密歯科治療
マイクロスコープは手術用顕微鏡のことで、脳外科の手術や整形外科の手術で用いられています。近年では歯科治療にも用いられるようになってきています。自費診療でもちいられることが多いマイクロスコープですが、当院では基本的に保険診療で使用しています。
このマイクロスコープを用いることで、これまで肉眼では確認できなかった歯の内部にあるむし歯や破折、細い根管を約20倍まで拡大して見つけることができます。その結果診断の精度が向上します。
診断の精度が向上することで治療の成果が良くなることが期待されます。一方よく見えることで歯の破折などが見つかり抜歯にいたるようなケースもでてきます。
当院では特に根管治療(歯の神経をとる治療や根の先の膿を除去する治療)のときに用いて精密な治療をおこなっています。
小児歯科
乳幼児、小児、学童の歯科治療も通常におこなっています。陸前高田の乳幼児のむし歯の数は岩手県で比較すると悪い地域です。そのため陸前高田市ではフッ素塗布(歯の強化)やフィッシャーシーラント処置(奥歯のむし歯予防処置)の医療券を配布してむし歯予防に力を注いでいます。吉田歯科医院では、その医療券を有効に使ってもらうようなアドバイスなどを中心にして、むし歯にならないような子に育ててもらうサポートをしています。その一環として子どもの口や歯の発達に関する本を貸し出すサービスもしています。歯や口の関心は生まれてから一生涯に渡り続きます。人生スタートしてからすぐの乳児、幼児、小児、学童の時期から口の健康を保ち生涯自分の歯で暮らせるような人に育ってほしいという想いから治療だけでなく教育にも力を注いでおります。
歯周病
日本人の二大歯科疾患の一つです。昔は歯槽膿漏といわれていましたが、現在は歯周病です。生活習慣病としても知られています。こちらはむし歯と異なり、歯を支えている歯肉と骨の病気です。進行はゆるやかで知らないうちに歯が抜けてしまうところまで進行します。初期であればハブラシで改善できます。ある程度進行するとむし歯同様自然治癒は見込めない病気です。最近では歯周病と全身疾患の関連性もあきらかになっており、歯周病をコントロールすることで糖尿病のコントロールがしやすくなる可能性も示されています。生活習慣病とは異なりますが、妊娠期には早産や低体重児のリスクにもなることがわかっています。
初期(歯肉炎):ハブラシが正しくできるようになれば治療は必要ありません。歯科衛生士によるブラッシング指導が中心です。
中期(歯周炎):ブラッシング指導に加えて、歯石の除去をおこないます。改善が認められない場合は歯周外科治療など積極的な治療をおこないます。
末期:歯を支える骨がほとんどない状態で、歯としての機能を果たせなくなります。抜歯が適応になります
当院では歯周病が進行した部位に対して、歯周組織再生療法をおこなっています。
外科手術が必要になりますが、歯を支える骨が減ってしまった部位に新しい骨を作ることができます。
*回復の見込みがある場合に実施*
義歯
むし歯や歯周病が原因で歯を失ってしまった場合、その欠損部に人工の歯と歯肉からなる装置を装着し、咀嚼機能を改善させます。
顎関節症・口腔顔面痛
顎関節症は口が開かない、開けると痛い、開けたときに音がする。 などアゴの症状が主な疾患です。原因は多岐にわたり、 自然に軽快する場合もあるし、なかなか治らない場合もあります。
自然に治っても再発することもよくあるので、原因を把握するために 歯科医院で診察を受けるようにした方が良い場合もあります。
口腔顔面痛とは顔、口、歯の痛みを総称した言葉です。
一般的に歯科を受診する 患者様の多くは痛みを主訴に来院されます。しかし、その痛みは患者様ごとに異なり、 診断に苦慮することがあります。当院ではそういった様々な痛みに対して慎重に問診 をして痛みの原因を探るように努めています。
歯の治療をずっとしているが痛みが引かないという経験や痛みはあるがなんともない といわれたことなどあれば一度相談にいらしてください。
当院の歯科医師は東北大学病院 歯科・顎口腔外科の顎関節症・ 口腔顔面痛外来で診査・診断・治療をおこなっています。
また、日本口腔顔面痛学会の認定医でもあります。
日本口腔顔面痛学会HP: https://jorofacialpain.sakura.ne.jp/
口腔外科
むし歯や歯周病によって保存不可能になった歯を抜く処置や、歯ぐきに膿がたまっているようなときに歯ぐきを切って、膿を出す処置などをおこないます。親知らずなど奥にひそんでいる歯(写真)の抜歯などもおこないます。親知らずの抜歯に関しては、すべては対応しておりません。難しいケースは近隣病院の口腔外科と提携し、そちらで抜歯していただいております。
口腔外科ではこのように抜歯や切開などの処置以外に外傷、口内炎、腫瘍や口腔粘膜の病気(写真)も診ています。腫瘍には良悪があるので、早期の発見が重要になってきます。そういう意味でもある年齢になってからは腫瘍の好発年齢となりますので、定期的な口腔内診査を受けることをおすすめします。
非常にまれですが、口腔内に現れた症状がじつは全身疾患のサインということがあります。吉田歯科医院では口腔外科でそういう症例をみてきた経験を活かし、放置することなく関連する科へ紹介し、適切な対応をしていただくようにしています。
訪問診療
吉田歯科医院では通院が困難な患者様のお宅や施設へ出向いて歯や入れ歯の治療、お口のクリーニングなどをおこなっています。気仙地域は高齢化社会が著しい地域です。その中で身体介護が中心となり、おろそかになりやすいのがお口の中です。口腔内を清潔に保つことによって誤嚥性肺炎や発熱がおこりにくくなるなど全身への影響が明らかになっています。
忙しい介護の中でなかなか口の中まで見られない。見ることは見るがどうしたら良いかわからない。入れ歯がどうもゆるそうだ。など悩むこともあると思います。そういう時に気軽に相談していただければ訪問させていただき口腔内診査をおこない対応方法をお伝えいたします。当院では持ち運びが可能なレントゲン写真撮影機器(写真参照)と治療機器(写真参照)を所持しているためある程度の範囲内で治療は可能です。